「おい、ルヴァ!!」

「あぁ〜何ですか?オスカー」

「いい加減、寝ろ!!」

と、ルヴァに面と向かってそう言うのは、炎の守護聖オスカーだ。

「大丈夫ですよ〜。自分の体は自分が良く分かっていますから〜」

と、言い張るのは、地の守護聖のルヴァだ。

「そう言って、何度倒れた?」

「うぅ〜」

ルヴァは、本を読み始めたり、調べ物に没頭すると、食事をする事や眠る事をそっちのけにする癖がある。
そのたび、ジュリアスやオスカー、オリヴィエ等に注意される。が、本人は一向にこの癖を直そうとはしない。いや、一生直らないだろう。

「今日はここまでだ。いい加減に寝ないと…」

「寝ない…と?」

「襲うぞ」

「…」

オスカーの襲うぞ宣言を聞いたルヴァは、怯えた表情を見せる。

「そんな怯えた顔をするな。俺は、お前がベッドに入って大人しく寝てくれれば良いんだ。ジュリアス様もそれを望んでいる」

「はぃ…ですけど、これだけは!」

「ルヴァ……襲われてベッドインと自らベッドイン…どっちが良い?」

オスカーの絶対零度の微笑みに流石のルヴァでさえ勝てない。

「…分かりました」

「よろしい」




「と言って、直ぐには寝れませんよ〜」

寝間着に着替えて渋々ベッドへと入ったが、ベッドに入ったからって直ぐに眠たくなるわけがない。と、ルヴァが愚痴る。

「いいから寝てろ。体は素直だから」

オスカーがベッドの隣に椅子を持ってきて座った。

「寝るまで居る気ですか?」

「その気だ。お前が本など読み出さないためにな」

ニヤリて意地悪な笑みをしてから、ほら!寝ろっと言い出す。

「だ〜か〜ら〜、眠れません!」

ぷぅーと、頬っぺた膨らませてオスカーへと抗議する。

「分かった分かった。俺が眠らせてやる」

そう言い出すと、ルヴァのお腹の上に手を置いた。

「何するんですか?」

意味ありげに笑う。

「こうすんの」

と言うと、オスカーは赤子をあやすようにトン、トンと、叩き始めた。ゆっくりと、優しく叩く。

「…オスカー」

「なんだ?」

「私は赤ん坊ではないんですが…」

「大人の言う事聞かない奴は赤ん坊だ」

「こんなので寝れるわけないでしょう」

「文句言うな、大人しく目瞑ってろ」

その後、何回か言い合いをしている間にルヴァの口数が減ってきたと思ったら、もぅ寝ていた。

「ほらな、寝れた」

勝ち誇ったような顔をしながら、優しい笑みで

「お休み、ルヴァ」

と、額にキスをして部屋を後にした。


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