冬のお題 『つらら』


ポキッと折り、つららの先をカリッと噛んでみれば、案の定冷たい。
そんなの分かり切った事だが、小さい頃などは好奇心旺盛だったので、汚いなどは考えずに、よくつららを折っては、カリカリとかじっていたもんだ…。
そう語るのは、近藤だった。

「今考えてみると、アホな事をやっていたな…なんて思うが、あの頃はまだまだ子供だったからな」

「大人になってから考えてみれば、変な事をやってた等と思いますが、子供の頃はそう思いませんからね…好奇心旺盛なのは子供の特権です。大人になってからやれば「大人なのに…」って言われますが、子供だったら「子供だから…」で、終わります」

「なら、土方さんは大人ってよりは、子供なんですかね?」

「何言ってんだ?総司」

近藤の隣に居た沖田が会話に入ってきた。土方を指さして言った。

「今でも好奇心旺盛に“色々”やってるじゃありませんか…ねぇ?山南」

「ッゲホゲホ!!!」

飲んでいたお茶が気管に入ってむせた。

「総司っ!!」

土方が立ち上がって沖田を捕まえようとするが、沖田はそれをヒラリと交わして部屋内を逃げ始めた。

「こら!!待ちやがれ!!!総司!!!!」

そんな沖田と土方の小さい追い掛けっこを無視しながら、近藤は、むせた山南の背中を擦っていた。

「大丈夫ですか?山南さん」

「…大丈夫、です」

ケホケホと咳払いをしながらどうにか落ち着かせた。

「…山南さん」

「は、い」

「歳の事、許して下さいね。ああ見えて、寂しがり屋なんで」

「…はい」

目を見開いて驚いたが、直ぐに微笑んで返事をしてくれた。
近藤は、それに満足しながら、子供の様に部屋を走り回る子供2人を、山南と苦笑しながら見ていた。