教室にて。


「何で売掛金が貸方なのかがわからない」


「いまだにそれを理解していないお前の頭が分からない」

 なんて事は口に出さなかった土方。
 調子こき男子が今日も問題発言を炸裂させながら全経簿記2級の不渡手形の仕分けをしていた。
 最初に言っておくが、学校が始まってからもう半年以上が過ぎ、全経2級の前に日商3級の勉強をしている。

「本当、あいつって馬鹿だな・・・」

 椅子を傾けさせて山南の机にと寄りかかる。土方と山南の席は窓側の一番前と二番目だ。

「いいんじゃないんですか?人の個性です」

「あんたはあいいうタイプは毛嫌いすると思ったけどな?」

「嫌いですけど何か?」

 にっこりと笑顔で返す。
 その笑顔が怖い。

「あぁ・・・そうですよね」

「ほら、さっさとプリントをやってください。先生ににらまれますよ」

「もぅ終わってます」

「なら、問題集でもやればいいでしょう」

「問題集はさっき提出したからありません」

「なら、黒板でも見てなさい」

「俺の勝手♪」

「頭突きされますよ?」

「うんなわけ・・・!!!!」

 ゴォン!!!

 と、鈍い音がした。
 先生が土方の頭に頭突きをした。

「体は前だっていっているだろう」

「はぁーい」

 いててと頭をなでながら、しぶしぶと前に戻っていた。




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